書への想い

幼い頃の私は、家にあった水書きシートに、筆に水をつけて、文字を書くのがとても好きで書いて遊んでいたことを今でも覚えています。

小学二年生の時、書き初め大会で、私が書き初めを書く姿が静岡新聞に大きく掲載されました。

思えばその頃から、私の書道人生は始まっていたのかもしれません。
その後、書道を習いたくて、近くの書道教室に通い始めました。

書道教室に通いながら、両親からも教わり、小・中学時代、冬休みには100枚以上書き初めの練習するのが毎年の恒例行事になっていました。
書道はずっと続けていくだろうな、小学生の時から、ずっとそう思っていました。

一つの転機は高校の書道部活動での、恩師と仲間との出会いです。
進学した高校が、書道の伝統校で、高校3年間、平日毎日部活がありました。日々の臨書で、基礎を学び、多くの展覧会にも出品しました。
毎日遅くまで部活をして、夏休みは、部活の錬成会で、大字作品を書き、手足を真っ黒にして、暑い中、紙が飛ばないように窓を閉めきって練習をしました。
高校3年では部長を務め、3年間の集大成とし、部活を頑張りました。
この3年間で学んだこと、教わったこと、仲間と楽しく活動したこと、多くの展覧会で受賞した実績、その一つ一つが私の自信と励みと、原動力になっています。

高校卒業後の進路も、書道以外の道は考えられませんでした。書道をもっと学びたくて、書道の名門・大東文化大学に入学しました。
周りの学生も書道を学びたくて集まってきている人達ばかりで、その多さに驚き、大学四年間で、書道の技術や専門的知識もさらに学ぶことができました。
同じ目的を持つ仲間から、多くの刺激をもらえたのも、大学生活の思い出として強く残っています。

その後、念願が叶って、母校の高校で書道の授業の非常勤講師や書道部の指導しています。
書道パフォーマンス指導も行い、県内で優勝も果たしました。

また、「書の部屋」書道教室には、子どもから大人の方まで大勢の生徒さんが通ってくれています。
生徒数は毎年増加しています。

書道の楽しさを伝えたい。書道を通して、一人ひとりの良さを見つけ、個性を伸ばし、自信をつけ、生徒の喜ぶ笑顔が見たい。
書道が好きで楽しいと思う生徒を増やしたい。
書道を通して心を豊かにして、成長の手助けをしたい。

そういった想いを持って日々書道指導を行っています。

よく、字がうまくなりたいという生徒がいます。
字がうまくなりたいという向上心はとても大切なこと。
そのためにはどうすればいいか、私は書くことを楽しむことだと思っています。
書くことが楽しい、筆を持つことが楽しくなれば、自然と練習するようになり、字がうまくなるから、ますます練習する。
すると、展覧会で賞がもらえるから、ますます嬉しくなって練習する。
そして、どんどん自分に自信がついてますます楽しくなってくる。
それぞれの良さを引き出して、自信につなげていくのが書であると思います。

現代では、パソコンや携帯電話のメールが、日常生活に不可欠なものとなっています。それらの進化や普及によって、ペンで書くことも少ないのに、ましてや筆を使うことは、本当に少なくなってしまいました。
今後、さらに文字を書かなくなる時代がくることへの恐れを感じます。

書道を後世に、次世代につなげていきたい。
書道を限られた一部の人だけではなく、多くの人に親しんでもらい、書道の良さを伝えたい。
書道に興味を持つ人を増やし、書道を広げていきたい。
手書き文字、筆で書かれた文字から伝わる人の心を、もっと多くの人に感じてもらいたい。
作品を見た人の心に響く、生きた字を書き、私の書で人の心を変えていきたい。

そういう想いで、筆文字デザイン制作などの活動もしています。
ご依頼いただいて、私独自の感性を生かして、筆で作品を書かせていただくととても喜ばれ、字からエネルギーが伝わってくる、感動した、心が惹かれる、など言っていただけとても嬉しいです。

漢字や、言葉(言霊)を書いている文字にはもともと魂があります。
作品にする時には、作者の技術はもちろん、作者の想い・エネルギーが込められ、作品には心がそのまま表れます。
そのために、常に自分自身の心を豊かにし、より良い作品づくりを目指しています。

2020年、東京オリンピックが開催を控え、日本文化が注目されはじめています。
私も書道を通じて、世界に書道の魅力をお伝えできたら嬉しいです。

私に書道を与えてくれたことにとても感謝しています。それを生かして様々な書活動を通じて、たくさんの人々に貢献できたら幸いです。

                 

                 書家/書の部屋 代表 小山瑞恵

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